■
福岡から帰ったことと、「スリーパーズ」のビデオを観たことを
報告するために実家のよねこ(母)に電話をした。(先日スリーパーズを
テレビで観たよねこは、よほど感銘を受けたらしく、のぶ子も
早く観ろ観ろとうるさかった)
「スリーパーズ」の中で2箇所よねこ的に大事な部分があったらしく、
その話をうんうんときく。「子供は誤解されるとつらい」「身近な大人などに
(本当はいい子)だとわかってもらえたら救われたような気持ちになるのではないか」
ということをおもに言いたかったらしく、話しながら興奮したのか泣き出してしまうよねこ。
私も同意しながらつられて泣きそうになったのでそうそうに電話をきった(親子であほすぎる
■
放課後の国/西炯子
傑作でた!と読んでおもった。同じ学園ものの「STAY」を読んだ
ときには感じなかった懐かしさがあった。「STAY」もすごく好きなのだが、
「STAY」を全肯定したら、今後過去作品(「さよならジュリエット」以降含まず)
のような漫画を作者に期待してはいけないような気がしてさびしかった。
でも「放課後の国」にはそういうさびしさはなかった。それは「放課後の国」が
過去作品と同じ道のうえにある作品だからだとおもう。
1990年代の青春の答えはここにあったんだ!と勝手に納得してしまった。
続きは「放課後の国」「水が氷になるとき」「Teenage」のネタバレに
なるのでたたみます→
■
今日は下高井戸シネマで「カポーティ」を観てきた。
もう映画館では観られないかなと諦めていたので、観られて
うれしかった。
今年はもう、これほど胸打たれる映画を観ることはないだろうと
おもった。フィリップ・シーモア・ホフマンの演技がすばらしかったし、
物語もすごくわかりやすかった。このくらいディティールに気を配って
描かれてはじめて、観客はカポーティの孤独の片鱗を想像することが
できるのだろうなとおもった。カポーティとペリー、カポーティとネル、
そしてカポーティとジャックの関係が観ているほうにぱっと伝わって
くる印象的なシーンがいくつもあった。肝心な部分にかんしては、
全部ネルが口に出して言ってくれた。「思いやりがあるというのではなく、
センチメンタルな男」*1を演じたクリフトン・コリンズJrもとてもよかった。
マスカラが落ちるので泣くまいと思ったが、エンドロールでたまらずに
泣いてしまった(隣の方も泣いていた)。
そのあと代田橋のミスドに寄り、あとちょっとで読み終わる「グラン・ヴァカンス」
を読み終えてしまおうと思ったのだが、どうにも集中できないのですぐに出て、
泣きながらとぼとぼ家に帰った。
*1:小説「冷血」の中で、ペリーについてそう書かれていた
■
- 作者: ブルーオレンジスタジアム
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
このあいだ書店で見つけて衝動買いしてしまった。
「冠婚葬祭キティ」「オフィスのキティ」など色々なキティが
楽しめ、ファンにはたまらない一冊。(マナーの「きほん」とタイトルに
あるように、さまざまな場面での詳しいマナーが知りたいひとには
あまり役に立たない。キティちゃんのかわいさを楽しむ本だ)
細かい感想なので続きはたたみます→
続きを読む■
先日、新宿の某飲み屋さんでタロット占いをしてもらった。
当たると評判の占い師さんで、私はもちろん病気のことをまずきいた。
これから1年間の運勢ということでみてもらったのだが、「いまは小康状態であり、
今年の大半はこんな調子で過ごせるが、年末寒くなる頃にまた悪化し、医者も
それを解決できない」ということだった。ただ、悪化といってもすでに
知っているレベルの痛みらしい。それをきいてちょっとほっとした。
そして今年の春に引っ越し予定なのだが、実家に帰ったほうがいいのか
東京に残ったほうがいいのかということも質問した。すると「どっちがすごく
いいということはない。とにかくより多く休めるほうを選んだほうがよい」
とのことだった。
多く休めるほうならそれは実家だ。けど、東京のほうが精神的には
元気ですごせるらしい。
なんというか……劇的なことを言われなかったぶんリアルだなと思った。
多分私は「この調子でどんどんよくなっていく」と言ってもらいたかったん
だろう。帰ったあと、ションボリとして夢にまで見てしまった。
けど、翌々日には元気になった。落ち込んでいる時間はないのよ!
今日は下高井戸シネマで「蟻の兵隊」を観た。レディースディで安かったのは
嬉しかったけど、観終わったあと、やっぱりトークのあった18日に行けば
よかったと後悔した。
■
(16歳の「わたし(えり)」は運命の女の子・天鵞絨と出会う。「わたし」は天鵞絨に
寄り添い、溶け合い、ふたりでひとつの「わたしたち」という人格になりたいと願う。
そのために「わたし」はたくさんの過酷なルールをみずからに課し、それを
日々こなしていくことで天鵞絨に近づいていこうとする。苦しければ苦しいほど
自分の心が磨かれ、愛情が研ぎ澄まされていくと信じる「わたし」の努力は、しかし
なかなか実らず、天鵞絨は皮肉にも「わたし」の働きで彼氏をつくり、海外に
留学をし、「わたし」から離れていってしまう。追いつめられた「わたし」は
やがて目的を達成するための新しい方法を思いつき……という話)
私は、「わたし」の好きになる女の子は「ウテナ」に出てくる「枝織」タイプで
あるべきだと思っている。(べきというか、単なる好みだけれど)
天鵞絨は枝織に比べてだいぶ優しい子だったが、そのぶん「残酷な枝織」という
感じがした。
こういう物語の終わり方を私は他のひとの作品を読んですでに知っていたので、
新鮮な驚きというのはなかったが、初めて読んだのだったら、
「なんて面白い話を読んだことか!!」と感動したと思う。でも驚きなんかなくても
この話が好きなことには変わりがないけど。「肝、焼ける」もすごくよかったけど、
私はこっちの話のほうが好きだ。